しまねの伝統芸能「今」

The Inherited Tradition Today

島根県は伝統芸能の宝庫といわれています。隠岐地方、県東部の出雲地方、県西部の石見地方と

地域の人々の心のよりどころとして受け継がれる数々の伝統芸能のいくつかを映像等でご紹介します。

石見神楽 八調子

              石見地方​

主に日本神話を題材に、活気溢れる太鼓囃子と哀愁漂う笛の音に合わせ、

絢爛豪華な衣装と神聖かつ豊かな表情の面をつけて舞う石見神楽は、古

くから島根県西部石見地方に伝わる伝統芸能です。演目は神様を迎える

「儀式舞」から古事記や日本書紀を題材にした「神楽能」などおよそ3

種類にものぼります。現在、日本国内はもちろん海外公演も行われ大

きな評価を受けており、2019年には日本遺産にも登録されています。

本映像では、170年の歴史を誇る石見神楽保存会久城社中(益田市)

を紹介します。

開催時期:毎年9~11月頃(神社での奉納)※奉納神楽の他、夜神楽

定期公演や競演大会など石見地方では通年で楽しむことができます。

【日本遺産「神々や鬼たちが躍動する神話の世界~石見地域で伝承され

る神楽~」登録】

出雲神楽 大土地神楽

                            出雲市

力強さ且つ素朴な所作と、能舞の要素を多分に含み300年以上の歴史を持つのが出雲市大社町の『大土地神楽』です。天岩戸伝説に基づく「山の神」や、陰陽五行拙に基づく「五行」など他では見られない演目や、大人舞だけでなく、子ども舞や女児舞の演目も伝承していることから、全国でも素人神楽、子ども神楽の先駆けと言われ、出雲神楽の歴史をたどるうえでも貴重な神楽と言われています。地元の大土地荒神社にて毎年10月に行われる荒神社例祭をはじめ、出雲大社例祭時の奉納や、国内外各地に招聘され公演を行うなど継承・発信の活動も精力的に行っています。

【国指定重要無形民俗文化財・日本遺産「日が沈む聖地出雲~神が創り出した地の夕日を巡る~」の構成団体に登録】

出雲神楽 海潮山王寺神楽

​             雲南市

「古事記」「日本書紀」などの日本神話のおよそ3分の2を占めるのが

出雲神話です。その出雲神話の舞台にもなっている雲南市でおよそ40

0年の伝統を受け継ぐ出雲神楽が「海潮山王寺(うしおさんのうじ)神楽」。同じ出雲文化圏である佐陀神能からの影響と、それ以前から継承

される演目や形式が残されています。映像では、舞の美しさや奥深さが

評価され県の無形民俗文化財に指定されている海潮山王寺神楽(山王寺

和野神楽社中)をご紹介します。同社中は、明治34年より出雲大社教

神代神楽本部となっており、以来120年近く毎年5の出雲大社例祭に

て三日三夜にわたり神前での奉納神楽を執り行っています。

【県指定無形民俗文化財 ※海潮山王寺神楽(山王寺和野神楽社中)】

関乃五本松節

             松江市

松江市美保関で受け継がれ全国に愛好者のいる民謡が「関乃五本松節」

です。江戸時代に美保関港に入港する船が目印にしていた5本の松を、

眺望が遮られることを理由に当時の松江藩主が1本切ったことに悲しん

だ人々が、やり場のない気持ちを歌にしたのがはじまりといわれていま

す。唄だけでなく、踊りと三味線、太鼓も見どころとなっており、毎年

全国大会が松江市美保関町で開催されています。映像では、毎年地元で

歌舞音曲を好まれたと言われている美保神社で保存会員が華やかな着物

に身を包んで開催される唄い初め式をご紹介します。

【県指定無形民俗文化財】

隠岐島前神楽

           西ノ島町

島根県隠岐地方には、隠岐の島町を中心とする島後と、西側の諸島であ

る島前のどちらにも素朴で古風な神楽が受け継がれています。このうち

島前神楽は、西ノ島・中之島・知夫里島の三島で行われている神楽です。

元々は神楽専門の太夫である「社家(しゃけ)」が担っていましたが、

現在は地域の方々が担っており、神事に限らず雨ごいや大漁祈願、病気

平癒を祈る巫女が重要な役割を果たす「祈祷の神楽」として伝えられて

きました。乳児の成長を祈る巫女舞の「舞い児(まいこ)」など独自の

演目も見られます。常設舞台はなく、仮設舞台を設置して行う舞は、畳

二畳敷きが基本のため、いかに動きのある大きな舞ができるかが演技の

要であり魅力のひとつとなっています。

【県指定無形民俗文化財】

埼田神社青獅子舞

             出雲市

全国的にも珍しい青い獅子面の獅子舞を保存・継承しているのが埼田神

社青獅子舞です。現在、神社に伝わる青獅子面は応永年間ころ(1394~1428)のもので、社宝となっています(現在舞に使用されている面とは

異なります)。享保2年(1717)の文献にもこの獅子舞の奉納について

記されるなど、かなり古い形式を伝えていると言われています。獅子舞

は、基本的には三人立ちで、全12段から構成され、今でも毎年10月に神

社内にて奉納が行われています。伊勢流獅子舞の影響も受けていますが、

番内(行列の護衛にあたる役)が田楽舞で使用する「びんざさら」を用

いるのも特徴のひとつとなっています。

【県指定無形民俗文化財】

佐陀神能

           松江市

松江市鹿島町にある佐太神社は、出雲國三大社の一つとして称えられる

歴史深い神社です。佐太神社で毎年9月25日の御蓙替祭(ござがえさ

い)にて執り行われるのが「七座神事」「式三番」「神能」の三つの神

事舞を総称した『佐陀神能』です。「出雲流神楽の源流」と呼ばれ、古

くから行われているこの神事舞は、全国各地の里神楽に大きな影響を与

えたといわれています。また、慶長年間(1596~1615)には能

楽の様式を取り入れ、演目や登場人物にシテ、ワキ、ツレ、ワキツレな

どその特徴が見られることも芸能史的に高い価値をもっており、神社の

祭事に能形式の神楽を奉納する点においても他に類を見ない貴重な芸能

と言われています。

【ユネスコ無形文化遺産・国指定重要無形民俗文化財】

大元神楽 六調子

           石見地方

 

農作業での腰を落とした動作やゆったりと舞いが「型」となり、石見神

楽の原型といわれるのが「六調子神楽」。江津市桜江町や邑南町、川本

町などに伝わる大元神楽が現在もこの六調子神楽を継承しています。こ

の大元神楽は、古くから島根県西部に広く伝わる大元信仰に由来してお

り、大元神への畏敬と感謝の気持ちを表し、神楽の奉納が自然に行われ

るようになったと考えられています。大元神楽は徳川時代には、すでに

現在の形で行われており、明治時代に入ると、神職の舞は禁じられまし

たが、桜江町などの山間地域では現在も古くから伝えられた神楽が受け

継がれています。全国的にも珍しい神楽を大元神楽伝承保存会の一員で

ある今田舞子連中(江津市桜江町)の映像でお届けします。

【国指定重要無形民俗文化財】

 
SHIMANE TRADITIONAL CULTURE FESTIVAL

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